Forbesでは、専門家と協力し、量的な側面からスタートアップ急上昇都市を10都市選びました。その結果、コロンバスは全体の1位に選出されました。今回はコロンバスがスタートアップ急上昇都市となった背景について解説します。
ベンチャー投資のうち、76%はカリフォルニア州、ニューヨーク州、マサチューセッツ州に集中しています。2012年は72%だったので、集中かはさらに進んでいると言えます。
しかし、AppleやGoogle, Facebookのようなシリコンバレーの企業が生み出した富は、スタートアップの世界に様々な影響を与えています。例えば、サンフランシスコの住宅の平均価格は110万ドルに及びます。また、ビジネスに係るコストは例えばセントルイスよりも57%高いという数値が出ています。その結果、投資家の一部は西海岸から離れつつあります。
それらの投資家の一人がSteve Caseです。AOLの共同創業者であるSteveはワシントンDCにベンチャーキャピタルを共同設立し、運営してきているが、この度Rise of the Rest seed fundという非スタートアップエリアの企業に向けたファンドを2014年に発足しています。昨年は15,000万ドルの出資をそれらのエリアのスタートアップに投資しています。これらのファンドにはAmazonのジェフ・ベソスなども参画しています。
ゴールは、スタートアップの活動の機会を広げることにあります。その結果、アイデアがあれば、どこの誰でも会社を設立し、アメリカンドリームを手にすることができるようになります。これはベンチャー投資にとっても悪いことではありません。スタートアップが集中していないエリアでは、企業価値が低くなるため、投資対効果が高くなる可能性があるためです。多くのベンチャーキャピタルが集積するシリコンバレーではバリエーションが高すぎます。それに対し、コロンバスではどうでしょうか?
Forbesでは、専門家と協力し、量的な側面からスタートアップ急上昇都市を10都市選びました。その結果、コロンバスは全体の1位に選出されました。そのは背景には、オハイオ州には質の高い教育を提供する大学があり、ビジネスや生活費が低廉であり、ベンチャーキャピタルによる出資件数が増えており、さらには投資ファンドが増えている点があります。
コロンバスにおけるベンチャーキャピタルの投資総額は、この9か月で25,000万ドルに達しました。これはサンフランシスコの1%にしか相当しません。しかし、2016年と比較するとなんと3倍の投資額に相当するのです。
コロンバスのスタートアップカルチャーの醸成の背景には、同市にある大企業が運営するベンチャー投資があります。こうした財政的なサポートがコロンバスに素晴らしい雇用を生み出し、その結果、大学を卒業した有能なタレントが働く流れを作っています。他都市では減少傾向にある就労人口も、この5年間で9%成長しています。
また、官民連携もコロンバスエリアのスタートアップ躍進を支えました。例えば、コロンバスの交通部門は、州のスマートシティチャレンジの一環として、40,000万ドルのアワードを設立しています。
いかがでしたか?コロンバス躍進の背景には、生活環境、有能なタレント、官民連携など様々な要素があります。次回は、コロンバス以外にどのような都市が選出されたかお伝えします。
出典:
https://columbusregion.com/columbus-is-the-nations-no-1-rising-city-for-startups/
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